台紙に貼った標本をはがしたいときや間違って貼ってしまったとき、水で簡単に外すことができます。
台紙に貼った虫体を外す場合(水)
実際にケント紙に貼ったコクワガタ♀を剥がしてみました。最も一般的な水を使っています。
この動画では、大型の虫体(コクワガタ)なので本商品を多めに付けています。通常台紙に貼るサイズ(虫体5~10mm以下)ならさらに短時間ではがすことができます。
アセトンで剝がすのがおすすめ
特にオススメなのは、水の代わりにアセトンを使用すること。そのメリットは、
- 水より早く剥がれる
- 虫体に糊が残りにくい(糊は台紙に塊で残る)
- 展足が崩れにくい
- 乾燥時間の短縮
- カビの発生を避けられる
1.について、アセトンは水より早く浸透するため、早く剥がすことが可能になります。
2.と4.について、本商品はアセトンにはほとんど溶けないため、糊の中にアセトンが浸透せず、虫体と糊の間にアセトンが入り込み剥がれるようになります。虫体に触れるアセトンはわずかで、水よりはるかに乾燥が早いので、標本の再乾燥は不要です。
3.について、アセトンを虫体と糊の接着部だけに垂らせば良いので、そもそも跗節や触角などにアセトンが付着しません。また、アセトンは水と違ってすぐに乾燥するため、付着しても展足が崩れるほど関節が柔らかくはなりません。
5.について、水で濡らした場合、しっかりと再乾燥させないと虫体にカビが発生することがありますが、アセトンはカビを殺したり落としたりするのにも使用する溶液なので、この(台紙から剥がす)作業が原因ででカビが発生することはありません。
アセトンでケント紙に貼ったコクワガタ♀を剥がしてみました。↓
この実験では
- 30秒以内で剥がれた
- 虫体に糊が残らなかった
という結果が得られました。
エタノールでも同様に剥がすことができます。
外れたパーツを間違って接着してしまった場合
外れた跗節や触角を間違って接着した場合は、筆で接着部に水を塗ると簡単に外れるので、やり直しもしやすいです。