日本の伝統素材「多糖類」を主成分とした、昆虫標本作成プレミアムのり
昆虫文献 六本脚様でも取り扱っていただけることになりました。
― 名の由来 ― 「永代」という言葉に込めた想い
「永代の絆」という名は、
標本を永く残すという意味だけでなく、
標本となってくれた昆虫たちへの感謝と供養の気持ちを表しています。
いのちの記録を扱う者として、
彼らの尊さを忘れぬよう、この言葉を選びました。
ただの“のり”ではなく、未来につなぐ“絆”
昆虫標本は、単なる研究資料や鑑賞物ではありません。
「人類の財産」であり、「コレクターの想いの結晶」です。
「永代の絆」は、その想いを形として未来に残すために生まれました。
開発者自身が、自分の標本を長く美しく保つために──
開発コスト度外視。
開発者自身が「自分の標本のために」
ベテラン虫屋さんとともに3年以上の歳月をかけ、
採算を顧みない最高品質を追求し、
ついに完成させた理想の”のり”です。
日本の伝統素材「多糖類」が生む、永続の安定性
主成分は、日本の伝統的な糊素材として知られる「多糖類」。
同じ多糖類糊にはでんぷん糊や米糊があります。米糊は漆と混ぜて輪島塗の原料になっており、現存する最古の輪島塗(重蔵神社の朱塗扉)は室町時代(500年以上前)に作られたものです。
また、室町時代に米糊で接着された仏像が今でも実在するのです。
近年では、耐久性と接着力、安全性などの観点から、住宅の木材の貼り合わせなどにも使用されています。
このように、多糖類は合成樹脂系接着剤とは異なり、
薬品(防虫剤)や時間の経過による劣化(黄変・ひび割れ・剥離)が極めて少ないと期待されます。
さらに、虫体・紙(台紙)・ガラスなど、
異なる材質間でも安定した接着力を発揮します。
✔️ 合成樹脂不使用
✔️ 無臭・中性
日本の高温多湿な環境にも耐え抜いてきた保存性の高さは、日本の伝統技術と歴史が示しています。
作業効率を高める“時短設計”
従来の標本作成のりは、水で薄めたり筆で塗るなどの手間がかかりました。
「永代の絆」は、容器と粘度の両方を改良し、容器から直接出して使うこともできます。
- 適度な粘度で、直接塗れる
- 水で薄めて使うことも可能
- 再接着・やり直しも容易
日々の標本づくりの“ちょっとした手間”を減らし、
本来の作業(展足・展脚)や大事な観察に時間を使えます。
「永代の絆」の特性
永代の絆は、“万能のり”ではありません。
「お手軽さ」よりも、「耐久性のある標本」を目指しました。
以下は、そのこだわりの裏にある、いくつかの注意点です。
● 使い心地は人それぞれ
「少し軟らかい」「ちょうどいい」──感じ方は人によって異なります。
開発者や協力者にとって最良を追求しましたが、最終的な“相性”は使う方次第です。
● 乾燥に時間がかかります
これまで標本作成に使われてきたのりや接着剤(木工用ボンド・膠)よりも乾燥に時間を要します。
そのため、一定の技術や慣れが必要です。少し試してからご使用ください。
● 昆虫標本での実績が少ないです
多糖類のりで作成された昆虫標本は、調べた限り見つかりませんでした。
3年をかけてできる限りの検証は重ねてきましたが、未知の欠点があるかもしれません。
また、検証は主に甲虫で行われてきたため、そのほかの昆虫での実績はこれからです。
● 価格が高めです
他の接着剤よりコストがかかる天然素材を使用しています。
しかし、開発者自身が「一生使いたい」と思える品質を最優先しました。
用途
- 標本の固定(台紙貼り)
- 破損した標本の修復
使用方法
- ノズル容器に「永代の絆」を充填。
- 台紙もしくは虫体に少量塗布。
- 使用後はキャップをしっかり閉め、常温で保管してください。
より詳しい使い方や特徴はこちら
開発の想い
性能や特徴は、数字や成分で説明できます。
けれど、「永代の絆」が本当に伝えたいのは、その“想い”です。
「標本をつくることは、いのちを未来へ託すこと。」
「永代の絆」は、私自身が“自分の標本を未来に残すため”に作りました。
研究者として、そして長年標本を扱ってきた一人の愛好家として、
“これなら百年後も残せる”と思える素材を探し求めました。
試行錯誤を重ね、ベテラン虫屋さんの協力のもとにようやく完成したこの糊を、
同じ想いをもつ方々と共有したい──そうした願いで販売しています。
商品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 永代の絆(えいたいのきずな) |
| 種類 | 昆虫標本作成用のり |
| 主成分 | 多糖類 |
| 内容量 | 約30g |
| 製造国 | 日本製 |
| 保存 | 常温で保管 |
| 特徴 | 高耐久・やや橙色がかった透明・無臭・中性 |
より詳しい使い方や特徴はこちら
標本を、未来へ。
100年後、この標本を手に取る誰かがいる。
そのとき、いま選ぶ“のり”が、人類の財産としての価値を左右する。
「永代の絆」が、標本となってくれた昆虫たちへの感謝と敬意を込めて、
あなたの標本を未来へつなぐ“絆”となることを願って。
製品の進化について
旧バージョンは2025年をもって生産を終了いたしました。
現在の「永代の絆」は、多糖類の耐久性は引き継ぎながらも従来品で得られた多くの知見やフィードバックをもとに使いやすさや美しさに改良を重ねた最新版です。
標本をより美しく、より永く保存するための最適な原料や配合に変更しました。
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